G'day mate! どうもAkiです!
突然ですが、僕は100万人に1人の難病を患っています。同病者の数は、日本にたったの100~200人。なので正確にいうと、100万に1人よりもより希少なのですが、ここではキャッチーなので敢えてそう表現させていただきます。
今回は、私の人生を大きく変え、オーストラリアへの留学の大きなきっかけとなった僕の難病について簡単に紹介したいと思います。
難病とは何か
難病ってたまに耳にはするけど、定義をしっかり知ってる人ってそんなに多くない気がします。僕もその一人でした。
なので、まずは難病の定義から説明します。
難病とは、「発病の機構が明らかでなく」「治療方法が確立していない」「希少な疾患であって」「長期の療養を必要とする」疾患。(出典元:指定難病とは|難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究|厚生労働省難治性疾患政策研究事業)
なんだか結構怖いことが書いてありますね。
汗がかけない病気って何?
僕の患っている難病は、指定難病163の「特発性後天性全身性無汗症」という病気です。英語表記で略すると、Acquired Iduioathic Generalised Anhidrosis(AIGA)。
病名を見ただけで、何となくどんな病気なのかは予想がついていると思いますが、これは「汗がかけない病気」です。なんらかの原因で、皮膚の汗腺というものが詰まって汗がかけなくなることで様々な症状が引き起こされる病気です。
発汗を促す環境下(高温、多湿)においても、発汗がみられない疾患を無汗症という。
この病気を誰かに説明すると、ほぼ毎回言われるのが汗をかけなくなるだけだとよく勘違いされるのですが、他にも様々な症状が現れる病気なんです。でもこれ、相当ヤバイことなんです。
まず、この病気は3段階で重症度を表せます。
(出典元:難病情報センター | 特発性後天性全身性無汗症(指定難病163))
診断時の僕は、全身の約70%から汗が出ませんでした。つまり、重症度はほぼMAXのステージ3でかなり深刻な状態でした。
そのため、外出時は常にヘルプマークを持ち歩き、裏側には万が一のために必要な対処法と連絡先を記したものを携帯していました。
「特発性後天性全身性無汗症」の症状
特発性後天性全身性無汗症の主な症状は、以下の通りです。
- 痛み
- 小さな赤い発疹(コリン性蕁麻疹)
- 全身のほてり感
- 体温上昇
- 脱力感
- 疲労感
- 顔面紅潮
- 吐き気
- 頭痛
- めまい
- 動機
(出典元:難病情報センター | 特発性後天性全身性無汗症(指定難病163))
僕の場合、特にひどかった症状が痛みでした。足先から頭のてっぺんまで、いつ、どうして痛みが襲ってくるかわからない状態での日常生活が約1年続くことになりました。痛みが出た際には、痛みから床をのたうち回り、叫ばずにはいられなかったため、日常生活は非常に困難を極め、外出はおろか睡眠すらもまともに行えない状態でした。
実は夏よりも冬が辛い
汗に関する病気なので、夏がもっとも辛い季節だと勘違いされることがあるのですが、ある程度症状が改善してくるとわかるのが、この病気は冬がもっとも辛い季節なのです。
というのも、主治医によると、この病気は体温調節が困難なため、様々な症状を引き起こすというものです。私の場合、症状がある程度改善され、自力で汗をかけるようになった頃は、夏は無理をしなくても勝手に汗がかけるので、特に深刻な症状は出なかったのですが、冬は自力で汗を書くことが困難となり、それが原因で全身に強い痛みを抱えていました。
実は、これが留学先をオーストラリアに選んだ最たる理由です。
治療中に行った海外一人旅は海外留学をするに至ったきっかけの1つですが、この病気になった時に、「きっと暖かい国に移住しないと一生苦しむことになるだろうから、将来は移住をしよう」と覚悟を決めたことを今でも覚えています。
幸いにも、今は症状が改善しているのと日常的に剣道をして汗をかいているので、今では気候に縛られずどこに住んでも大丈夫だろうと考えていますが。
「特発性後天性全身性無汗症」は治るのか?
私は医者ではないので何も断定的なことは言えませんが、当時の主治医からは、いくら症状が良くなっても一生若干の痛みは残るだろうと言われており、いつ症状が悪化するかは誰にもわからないと言わざるを得ません。
そうは言ったものの、私はこの病気は改善する可能性は大いにあるものだと思っています。というのも、僕自身、治療を始めてからしばらくは外出は一切できず、家でもいつおっ剃ってくるかわからない痛みと将来の強い不安からうつ病を発症するほど疲弊しきっていました。
しかし、今では海外で就職をするまでになっています。
もちろん僕自身、病気がすでに完治しているのか、今後再発するのかわかりません。おそらく神のみぞ知ることだと思います。そのため、僕はいつ病気が再発して今の生活がなくなっても後悔しないように、今を精一杯位生きています。
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「特発性後天性全身性無汗症」の治療法は?
これを読んでいる人のほとんど全員がこの病気を発症することはないと言えますが、もしあなたが「特発性後天性全身性無汗症」と診断されたら、どんな治療をすればよいのでしょうか?
基本的には、「ステロイドパルス療法」「ステロイド内服療法」「免疫抑制剤」の3つを行うことが主流です。
(出典元: 難病情報センター | 特発性後天性全身性無汗症(指定難病163))
「ステロイド療法」とは、
副腎皮質ステロイドホルモンであるメチルプレドニゾロン(500~1000mg/日)を3日間点滴静注することを1~2回行っています。
半数以上は「ステロイドパルス療法」で回復しますが、中には回復しない人もいるそうです。そういったときに行われるのが「免疫抑制剤」
最後に
以上が僕が患っている難病の簡単な説明になります。
正直、僕は奇跡的に病気が治った(症状が安定した)うちの1人なんだと思います。そのおかげで今の海外での生活があります。
しかし、ここに至るまで血の滲むような努力と数々の恐怖に向き合ったという自負があり、綺麗事に聞こえるかもしれませんが、私の人生を大きく左右し、多くのことを考え、学ばせてくれたこの病気には、心から感謝しています。
そして、この病気を言い訳に挑戦も惜しまない、この病気と一生生きていくという強い覚悟を持ってこれからも挑戦し続けることを楽しみたいと思います。
このブログが、あなたのあらゆる挑戦を後押しするきっかけになってくれると幸いです。
それでは、Have a good day!